クイックマニュアル


・Real-FL1 装着から設定までのクイックマニュアル


重要

本製品は基本設定の情報を元に、セッティングマップの機能が連携して動作します。

最初に基本設定を完了しないと後の設定が無駄になるため、下記の手順に沿った設定をお勧めします。

FL-1は基本的にエアフローの代わりとして動作しますので、エアフローによるコントロール範囲を超えることはできません。

根本的な燃料や点火などのセッティングはエンジンECUで行ってください。



  1. 配線と配管
    配線 配管を行います。
    この時点ではエアフローセンサーの配線は切断しません。(ノーマルのエアフローで動くままにします)

  2. Test Run                        基本設定のための試走
    PCに接続して試走。ログから最小と最大のサージタンク圧を確認します。

  3. Cylinder number                シリンダー数の設定
    回転数を正確に表示するために車両の気筒数に合わせて設定します。

  4. Throttle Min Max                スロットル Min Max の設定        
    スロットルポジションを利用したα制御のために、車両のスロットルに合わせた最小値と最大値を設定します。
    この設定を変更したら、必ず 2D-X Throttle スロットル軸 設定を行ってください。
    (スロットル電圧は0から5Vの間で、全閉と全開の差が1V以上必要です)

  5. エアフローセンサーの配線
    エアフローセンサーからの線を切断して、配線を行います。

  6. 3D-X axis MAP                圧力の格子軸の設定
    MAPセンサー(マニホールドアブソリュートプレッシャー)による圧力軸間隔の設定を行います。
    2.のTest Runで得られたバキューム圧とブースト圧から、それぞれ 10%ほど広く設定します。
    (データのリード位置が3Dマップ範囲を超えたとしてもマップ端のデータは有効です)

  7. 3D-Y axis RPM                回転の格子軸の設定
    最大回転数 +10%ほど広く設定します。
    (データのリード位置が3Dマップ範囲を超えたとしてもマップ端のデータは有効です)
    低中回転域の低負荷の設定が重要なため、低回転域の軸間隔を狭めに設定することをお勧めします。

  8. 2D-X axis Throttle        スロットル格子軸の設定
    Throttle 2D マップのスロットル軸間隔の設定を行います。
    低アクセル開度領域を狭めに設定することにより、より細かなα制御の設定が可能になります。
    スロットルセンサーが無い場合、設定不要です。(すべて 0 のまま)

  9. MAP vs RPM 3D                MAPセンサー対回転数3Dマップセッティング
    本製品の中心機能の3Dマップを設定します。
    自動セッティング機能を利用するか、メーター上で入力と出力を比較しながらマニュアル設定を行います。
    最初に入っているデータは意味がありませんので、必ず車両に合わせて設定してください。

  10. エアフローセンサーを取り外した状態で信号線を切断し、白色(エアフローセンサーが複数の場合は黄色線も)を配線します。


  1. MAP vs RPM 3D                MAPセンサー対回転数3Dマップセッティング
    再度、エアフローセンサーが無い状態でのセッティングを行います。

  2. Throttle 2D                        スロットル制御マップセッティング
    スロットル制御の設定を行います。(3Dマップによる設定後の出力に対する加減率です)
    スロットルセンサーが無い場合、設定不要です。(すべて 0 のまま)

  3. チューニングデータの保存
    PCにファイルとして保存しておくと、後でベースデータとして利用したり、一括で別のFL1に書き込んだりできます。

  4. データ読み出し保護のパス番号設定(データの保護が必要な場合)
    パスワードを設定することにより、パスが合致しない場合データの読み出しが不可能になります。


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間違いやすい用語

 マップ
設定の2D 3D マップを表します。

 MAPセンサー        マニホールドアブソリュートプレッシャーセンサー)
エンジンでは大気圧に依存しない圧力値が必要なため、一般的な連成計やブーストメーターの「ゲージ圧」ではなく、「絶対圧」(アブソリュート)を使用するため、真空を基準 0 として動作しています。(ソフトウェア表示では標準大気圧を圧力 0 に換算して表示しています)
したがいまして、エンジンを始動しない状態(大気圧)では、大気圧の変動によって表示が 0 から多少ずれています。